"純資産(じゅんしさん)"とは、 企業や個人の総資産から総負債を差し引いた残りの資産のことを指します。純資産は、資産の持ち主が実質的に所有している資産の価値を示し、財務の健全性や資本の強さを評価するための重要な指標です。

純資産の構成要素
・総資産
企業や個人が保有するすべての資産の合計です。これには、現金、預金、売掛金、在庫、固定資産（不動産、設備など）が含まれます
・総負債
企業や個人が負っているすべての負債の合計です。これには、短期負債（支払手形、短期借入金など）や長期負債（社債、長期借入金など）が含まれます

純資産の計算方法
・純資産=総資産−総負債

純資産の主な指標と用途
・財務健全性の評価
純資産は企業や個人の財務状態を評価するための重要な指標です。高い純資産は、負債に対する資産の充実度が高いことを示し、財務的な安定性や安全性を示します
・資本の強さの測定
純資産は、企業の資本の強さを測定する指標としても使用されます。企業の自己資本比率などの指標は、純資産を基にして算出されることが多いです
・投資判断の材料
投資家や金融機関は、企業の純資産を分析して、投資先の健全性や将来性を判断します。高い純資産は、企業の成長性や利益の安定性に対する信頼を高めます

純資産の用途
・企業の財務報告
純資産は、企業の貸借対照表において重要な指標となり、株主資本として表示されます
・融資や投資の判断材料
銀行や投資家は、融資や投資の決定を行う際に、企業の純資産を基準に判断します
・企業の成長戦略の策定
純資産の増加は、企業の成長戦略や資本政策の成功を示すことがあります

純資産は、企業や個人の財務状況を把握し、経営判断を行うための基礎となる重要な財務指標です。