「損益分岐点(そんえきぶんきてん)」とは、企業の売上高が総費用と一致し、利益も損失も発生しない点を指します。つまり、損益分岐点において、企業は売上高によってちょうど費用をカバーする状態になります。損益分岐点を超えると、企業は利益を得ることができ、損益分岐点に達しない場合は損失を被ることになります。

損益分岐点の計算方法

・固定費：売上高に関係なく一定で発生する費用（例：家賃、固定給など）
・変動費：販売量に応じて変動する費用（例：材料費、労務費など）
・限界利益率：「1 － 変動費 ÷ 売上高」

      損益分岐点売上高 ＝ 固定費 ÷ 限界利益率

重要性と利用

・経営判断：損益分岐点を把握することで、企業はどの程度の売上が必要かを理解し、経営戦略や価格設定の決定に役立てます
・予算編成：損益分岐点を元に売上目標を設定し、予算や計画を立てる際の基準とします
・リスク管理：ビジネス環境の変化や費用の変動に対応するため、損益分岐点を定期的に見直すことが重要です

損益分岐点の分析は、企業の経営状態を把握し、収益性の向上に向けた戦略的な意思決定を支援するための重要なツールです。