日本語ビジネス専門用語カテゴリー
カテゴリー :経理・財務
減損処理(げんそんしょり)(Xử lý tổn thất giảm giá)
「減損処理(げんそんしょり)」とは、企業が保有する資産の価値が減少した場合に、その減少分を会計上で適切に反映するための手続きです。具体的には、資産の帳簿価額(簿価)が回収可能価額(回収可能な価値)を下回るときに、その差額を減損損失として計上します。これにより、企業の財務諸表が実際の価値をより正確に反映するようになります。
減損処理の目的
減損処理の目的は、企業が保有する資産の価値が帳簿上の価額(簿価)よりも実際に回収可能な価額(回収可能価額)に大きな差がある場合、その差を財務諸表に反映することです。これにより、企業の資産が過大評価されることを防ぎ、投資家や債権者に対してより正確な情報を提供します。
減損の適用対象
・固定資産(例えば、建物、機械、土地など)
・無形固定資産(例えば、特許権、商標権、ソフトウェアなど)
・在庫(製品や仕掛品など)
減損の認識と測定
1.減損の認識
・資産の帳簿価額が、回収可能価額を上回っている場合に減損を認識します。回収可能価額は、「正味売却価額」と「使用価値」のいずれか高い方で評価されます
・正味売却価額:資産を販売した場合に得られる見込み売却価格から、売却にかかる費用を差し引いた額
・使用価値:資産を使用し続けることで得られる将来のキャッシュフローの現在価値
2.減損損失の計上
・減損が認識された場合、その減少分(帳簿価額と回収可能価額との差額)を「減損損失」として損益計算書に計上します
・減損損失は、企業の利益に直接的な影響を与え、経営成績を反映します
3.減損の戻入れ
・減損処理を行った後、回収可能価額が回復する場合には、減損損失を戻入れ、帳簿価額を修正することができます。ただし、戻入れできる金額は、元々の帳簿価額までです
実務上の注意点
・定期的な評価:企業は定期的に資産の価値を評価し、減損の兆候がないか確認する必要があります
・減損テスト:特に、企業の事業計画や市場環境に大きな変化があった場合には、減損テストを行うことが推奨されます
減損処理は、企業の財務健全性や実際の経済的状況をより正確に反映させるための重要な会計処理です。